セキュリティ用語集

ISMSや情報セキュリティに関する専門用語をわかりやすく解説します。
「これってどういう意味?」と思ったらここで検索しましょう。

ビジネスメール詐欺 (BEC)

Threat

Business Email Compromise

経営層や取引先になりすまし、偽の送金指示やウイルス付きメールを従業員に送りつける巧妙な詐欺手法。

DDoS攻撃

サイバー 略語

Distributed Denial of Service

複数の機器から特定のサーバーへ一斉に大量の通信を送りつけ、サーバーをパンクさせてサービスを利用不能にする攻撃。

DNS

Network 略語

Domain Name System

インターネット上の住所である「IPアドレス」と、人間が覚えやすい「ドメイン名(URL)」を対応させるシステム。

GDPR

Rule

General Data Protection Regulation

「EU一般データ保護規則」。EU域内の個人データの保護を強化するための法律。日本企業であってもEU圏内の個人データを扱う場合は対象となる。

IAM

Security 略語

Identity and Access Management

「アイデンティティ管理」。ユーザーIDの管理や、誰がどのデータにアクセスして良いか(アクセス権限)を適切に管理する仕組み。

ICT

General 略語

Information and Communication Technology

「情報通信技術」。IT(情報技術)に「Communication(通信)」の要素を含めた言葉。

ID

General 略語

Identity

ユーザーを識別するための符号。システム利用時の「身分証明書」のようなもの。

IDS

Security 略語

Intrusion Detection System

「侵入検知システム」。ネットワークやサーバーへの不正アクセスを監視し、検知したら管理者に通知するシステム。

IoT

System 略語

Internet of Things

「モノのインターネット」。家電、自動車、工場設備など、あらゆるモノがインターネットにつながり、情報をやり取りすること。

IP

Network 略語

Internet Protocol

インターネットでデータをやり取りするための通信規約。IPアドレスはネットワーク上の住所にあたる。

IPS

Security 略語

Intrusion Prevention System

「侵入防止システム」。IDS(検知)の機能に加え、不正な通信を検知した瞬間に自動的に遮断する機能を持つ。

ISMS

System

Information Security Management System

「情報セキュリティマネジメントシステム」のこと。技術対策だけでなく、組織として情報を守るためのルール作りや運用体制の仕組み全体を指します。

ISO/IEC 27001

Standard

Requirements (JIS Q 27001)

ISMSの要求事項を定めた国際規格。組織が認証を取得する際の審査基準(認証基準)となる。

ISO/IEC 27002

Standard

Code of Practice (JIS Q 27002)

情報セキュリティ管理策の実践規範。ISO/IEC 27001の管理策を具体的にどう実装すべきかを示したガイドライン。

ISO/IEC 27017

Cloud

Cloud Security (JIS Q 27017)

クラウドサービスに関する情報セキュリティ管理策のガイドライン規格。クラウド利用者と提供者双方の対策が示されている。

IT

General 略語

Information Technology

「情報技術」。コンピュータやインターネットなどの情報処理技術の総称。

MACアドレス

Network 略語

Media Access Control Address

ネットワーク機器一つひとつに割り当てられた、固有の識別番号。物理アドレスとも呼ばれる。

MDM

System

Mobile Device Management

「モバイルデバイス管理」。モバイル端末を企業が一元的に管理するシステム。紛失時の遠隔ロックなどが可能。

PCI-DSS

Standard

Payment Card Industry Data Security Standard

クレジットカード業界における国際的なセキュリティ基準。カード情報を扱う企業には準拠が求められる。

PIN

Auth 略語

Personal Identification Number

「個人識別番号」。暗証番号のこと。

SIEM

Security 略語

Security Information and Event Management

ログを一元的に集め、相関分析を行ってサイバー攻撃や異常を検知するシステム。

SQL

System 略語

Structured Query Language

データベースの操作・制御を行うための言語。

SSO

Auth 略語

Single Sign-On

1回の認証で、許可された複数のシステムを利用できるようにする仕組み。

TISAX

System

Trusted Information Security Assessment Exchange

ドイツ自動車工業会(VDA)が定めた情報セキュリティ評価の仕組み。

UPS

System 略語

Uninterruptible Power Supply

「無停電電源装置」。停電時に一時的に電力を供給する装置。

VPN

サイバー

Virtual Private Network

インターネット上に仮想的な専用線を作り、通信を暗号化して安全にやり取りする技術。

暗号化

サイバー

Encryption

データを特定のルールに従って変換し、第三者が内容を解読できないようにすること。

一者監査

Process

First-party Audit

組織が自分自身を監査すること。「内部監査」と同義。

インシデント

Term

Incident

情報セキュリティ事故や、事故につながる恐れのある事象のこと。

改ざん

Threat

Tampering

権限のない者がデータを勝手に書き換えること。

可用性

CIA

Availability

必要な時にいつでも情報やシステムが使える状態。

完全性

CIA

Integrity

情報が正確で、改ざんや欠損がない状態。

監視

Process

Monitoring (Business Process)

業務プロセスがルール通りに正しく機能しているか、責任者が継続的に観察・確認すること。

機密性

CIA

Confidentiality

許可された人だけが情報にアクセスできる状態。

機密情報

Term

Confidential Information

個人情報以外の、漏洩すると組織に不利益が生じる重要情報(企業秘密など)。

脅威インテリジェンス

Security

Threat Intelligence

攻撃者に関する情報を収集・分析し、防御に役立てるための知見。

共通鍵暗号方式

Security

Symmetric Key Cryptography

暗号化と復号に同じ鍵を使う暗号方式。処理が速い。

金融庁

Org

Financial Services Agency

金融機関等に対しサイバーセキュリティ対策の強化やガイドライン遵守を監督する国の機関。

キーペア

Security

Key Pair

公開鍵暗号方式における公開鍵と秘密鍵のセット。

キーロガー

サイバー

Keylogger

キーボード操作を記録して盗み取るスパイウェア。

クラウドサービスカスタマ (CSC)

Cloud

Cloud Service Customer

クラウドサービスを利用する組織や個人のこと。

クラウドサービスプロバイダ (CSP)

Cloud

Cloud Service Provider

クラウドサービスを提供する事業者(AWSなど)。

クリアデスク・クリアスクリーン

Rule

Clear Desk / Clear Screen

離席時に机に書類を放置しない、画面をロックすること。

クロスサイトスクリプティング

サイバー

XSS (Cross Site Scripting)

Webサイトに悪意あるスクリプトを埋め込む攻撃。

検疫

System

Quarantine

感染の疑いがあるPCを隔離して検査すること。

公開鍵

Security

Public Key

誰でも入手可能な鍵。暗号化や署名検証に使われる。

公開鍵暗号方式

Security

Public Key Cryptography

暗号化と復号に異なる鍵(キーペア)を使う暗号方式。

効果確認

Process

Effectiveness Check

実施した是正処置が有効だったか後日検証すること。

構成資産

Term

Configuration Assets

ビジネスをサポートするツールやインフラ類(PC、ソフトなど)。

個人情報

Term

Personal Information

氏名や生年月日など、生存する個人を特定できる情報。

個人情報保護委員会

Org

PPC

個人情報の適正な取扱いを監督する国の機関。

コンプライアンス

Rule

Compliance

法令遵守。法律だけでなく社内規定や倫理を守ることも含む。

サーバー証明書

Security

Server Certificate

Webサーバーの運営者実在性を証明し、通信を暗号化するための証明書。

サイバー攻撃

サイバー

Cyber Attack

ネットワークを通じてシステムに不正侵入し、破壊や窃取を行う行為。

サプライチェーン攻撃

Threat

Supply Chain Attack

対策の手薄な取引先や関連会社を踏み台にして、標的企業を攻撃する手法。

三者監査

Process

Third-party Audit

認証機関など、独立した第三者機関が行う監査。

システム監査

Process

System Audit

情報システムの安全性や信頼性を独立した立場で評価すること。

システム監視

System

System Monitoring

サーバー等の稼働状況をツールで常時チェックすること。

シャドーIT

Risk

Shadow IT

会社が許可していない端末やサービスを勝手に業務利用すること。

シャドーAI

AI

Shadow AI

許可されていない生成AIを勝手に業務利用すること。

修正処置

Process

Correction

問題発生時に行う応急処置。再発防止とは異なる。

ショルダーハッキング

Physical

Shoulder Surfing

背後から画面や入力を盗み見る行為。「のぞき見」。

水平展開

Process

Horizontal Deployment

ある部署の是正処置を他部署にも適用し、類似事象を防ぐこと。

スイムレーン

Process

Swimlane

業務フロー図で担当者ごとに領域を区切る手法。

脆弱性

Term

Vulnerability

プログラムの不具合などによるセキュリティ上の欠陥。

脆弱性診断

Risk

Vulnerability Assessment

システムに欠陥がないか調査すること。

是正処置

Process

Corrective Action

根本原因を除去し、再発を防止する対策。

責任共有モデル

Cloud

Shared Responsibility Model

クラウド利用におけるプロバイダとユーザの責任範囲の考え方。

ゼロトラスト

Concept

Zero Trust

「何も信頼しない」を前提に、すべてのアクセスを確認する概念。

ソーシャルエンジニアリング

Threat

Social Engineering

人の心理的隙をついて情報を盗む手法。

多要素認証

Defense

Multi-Factor Authentication

2つ以上の要素(知識、所有、生体)を組み合わせて行う認証。

ディープフェイク

AI

Deepfake

AIで作成された偽の動画や音声。

データポイズニング

AI

Data Poisoning

AI学習データに不正データを混入させ、判断を狂わせる攻撃。

デバイス

System

Device

業務に使用する電子機器(PC、スマホなど)全般。

デバイス証明書

Defense

Device Certificate

端末にインストールし、正規の端末であることを証明するデジタル証明書。

特定個人情報

Term

Specific Personal Information

マイナンバーを含む個人情報。

盗聴

Physical/Net

Eavesdropping

通信や会話を第三者がこっそり傍受すること。

共連れ

Physical

Tailgating

入室許可者の直後に続いて不正に入室すること。

トロイの木馬

サイバー

Trojan Horse

有用なソフトを装って侵入し、悪意ある動作をするマルウェア。

内部監査

Process

Internal Audit

自社のルール運用状況を自らチェックすること。

なりすまし

Threat

Spoofing

他人のふりをして不正にシステムを利用すること。

二者監査

Process

Second-party Audit

顧客などが取引先に対して行う監査。

ハルシネーション

AI

Hallucination

AIがもっともらしい嘘を出力する現象。

バックドア

サイバー

Backdoor

侵入者が次回から容易に侵入できるように設置する裏口。

秘密鍵

Security

Private Key

所有者だけが持つ鍵。復号や署名作成に使われる。

標的型攻撃

Threat

Targeted Attack

特定のターゲットを狙い撃ちする執拗なサイバー攻撃。

ヒューマンエラー

Risk

Human Error

人為的なミス。メール誤送信や紛失など。

ファイアウォール

サイバー

Firewall

不正アクセスを防ぐための防火壁。

フィッシング

Threat

Phishing

偽サイトに誘導して情報を盗む詐欺手法。

輻輳(ふくそう)

Network

Congestion

アクセス集中により通信が混雑し繋がりにくくなる状態。

ブルートフォース攻撃

サイバー

Brute Force Attack

「総当たり攻撃」。あらゆるパスワードの組み合わせを試す手法。

プロセス

Process

Process

業務の手順や工程。

フローチャート

Process

Flowchart

業務の流れを図式化したもの。

プロンプトインジェクション

AI

Prompt Injection

AIに特殊な命令を入力し、制限を回避させる攻撃。

ボットネット

サイバー

Botnet

乗っ取られた多数の機器で構成される攻撃ネットワーク。

マネジメントシステム

System

Management System

組織を管理・指揮するための仕組み。PDCAサイクルなど。

マルウェア

サイバー

Malware

悪意のあるソフトウェアの総称(ウイルスなど)。

マルチテナンシー

Cloud

Multi-tenancy

リソースを複数の利用者で共有する仕組み。

モデル(AIモデル)

AI

Model (AI Model)

データから学習したAIの計算式やルールの集合体。

要員

General

Personnel

業務に従事するすべての人(社員、派遣、委託先など)。

要配慮個人情報

Term

Sensitive Personal Information

病歴や犯罪歴など、取扱いに特に配慮が必要な個人情報。

ランサムウェア

Malware

Ransomware

データを暗号化し、復号のために身代金を要求するウイルス。

利害関係者

General

Stakeholder

組織の活動に利害関係を持つ人やグループ(顧客、従業員など)。

リスクアセスメント

Risk

Risk Assessment

情報資産の危険性を分析・評価すること。

リスクマネジメント

Risk

Risk Management

リスクを組織的に管理し、損失などの回避または低減を図るプロセス。ISMSの中核となる活動。